テューバ4本を主として打楽器とピアノを加えたアンサンブル楽曲です。
テューバ奏者にとってはお馴染みのメロディーであるJ.S. バッハの「Komm, s?sser Tod」(甘き死よ、来たれ)を題材にした、少し現代的な要素を取り入れた変容になっています。
この曲は2014年、テューバマニア国際音楽祭(タイ、バンコク)からの委嘱により作曲しました。
インディアナ大学(アメリカ、ブルーミントン)で開催されたInternational Tuba Euphonium Conference (ITEC) 2014において公式初演。
初演はアジア・オセアニア地域で活躍するアーティスト達によって演奏されました。
初演の地がテューバのソロが広まった発祥の地でもあるインディアナ大学ということもあり、先代の教授である故ウィリアム・ベル、故ハーヴィー・フィリップスの両氏の功績を讃えると共に、今後の発展の誓いと追悼の意を込めた作品になっており、初演は両故人に捧げられました。
約50年前、彼等によって編曲や演奏、録音されたJ.S. バッハのソロテューバとピアノのための「アリアとブーレ」のアリアの部分は「甘き死よ、来たれ」BWV478が基になっており、テューバのソロ演奏が発展する起源の一つでもあり、世界中のテューバ奏者が楽器を学ぶ際には必ずといって良いほど触れてきた重要なレパートリーでもあります。
この「Tuba Tribute」は同じテーマを、より現代の形に近づけた作風に発展させた、テューバのためのアンサンブル楽曲です。
冒頭の追悼の鐘の音から始まりコラール風のテーマが奏され、自由度の高い変容へと続きます。
テーマの断片を残しつつ場面の移り変わりによって曲の表情も変わっていきます。
終盤では東洋的な祈りを表したタイゴング(または金属製のガムラン)の音が鳴り響き、テーマが一部分だけ回帰します。
楽器が揃えられない場合はグロッケンで代用可能という指示はありますが、この曲の最も重要な部分でもありますので、できるだけタイゴングやガムランに近い音色が出せるよう工夫してみて下さい。
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【楽曲詳細】
♪ 作品コード:ASKS-YE17
♪ 作品種類:Tuba Quartet, Percussion & Piano
♪ 編 成:4Tubas
Percussion
(Glock./ Xylo. / S.D. / Sus.Cymb. /
T. Bell / Thai Gongs (or Gamelan) )
Piano
♪ 作曲者:山岸和正
♪ 編曲者: -
♪ 制作年:2014年
♪ 難易度:G4
♪ 演奏時間:約7分
♪ 初演情報:2014年5月24日、インディアナ大学(アメリカ、ブルーミントン)で開催されたITEC 2014にて初演。
テューバ:藤田英大、Steve Rosse、Thunyawat Thangtrakul、Brett Stemple
打楽器:Prendergast Matthew
ピアノ:橋本礼奈の各氏により演奏される。
【発売日】
2014/11/8
